cubic in another

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アニメの感想など

『僕のヒーローアカデミア』#49「ワン・フォー・オール」に寄せて

『ヒロアカ』11巻をはじめて読んだ時からずっと、「これがアニメ化されたらとんでもないことになるぞ、絶対歴史に残るぞ」という予感がありました。恐らく読んだ人は皆そう思ったと思います。東宝の岡村プロデューサーも「この戦いをアニメ化させて頂くまで…

『HUGっと!プリキュア』18話と宮元宏彰さんの演出について

(絵コンテイメージ) 『HUGプリ』18話演出の宮元宏彰さん、『プリアラ』の37話(「サリュー! シエル、フランスへ去るぅー!?」)が印象に残っていて、名前を記憶しておりました。ライティングとカメラワークのコントロールが巧みだなあと思います。 上に…

『HUGっと!プリキュア』15話と16話について

『HUGっと!プリキュア』15話、一見すると好き勝手に遊びまくっているような印象がありますが、その実かなり計算された演出だったと思います。ちょっとした間の取り方やSEひとつとってもピタッと嵌まる感触がありますし、何よりノリと情緒の緩急の付け方が圧…

改めて『よりもい』を語る

で、それをさらに広げると、やっぱ「思い込み」だよなあと。「しつこさと思い込みの強さ」。 「思い込みだけが現実の理不尽を突破し、不可能を可能にし、自分を前に進める」と。

『リズと青い鳥』公開記念舞台挨拶 スタッフトーク 諸々感想・雑考

朝食にフレンチトーストを食べるというだけのことで、際限なく話が続いてしまう。なんとなく手を背中に回してみたり、足の位置を組み変えてみたり、爪先を少しだけ曲げてみたりする。『リズと青い鳥』に描かれていたのは、そういう青春模様だったのだと思い…

Anime's Future: Naoya Ando – Sakuga Blog 日本語訳

Our new post about a rising figure in anime isn’t about a young creator who immediately achieved success, but rather someone who had to train under various veterans for a while to hone up his skills as director. Today we won’t just talk ab…

前に進むための場所:『宇宙よりも遠い場所』第11話

宇宙よりも遠い場所 STAGE11 ドラム缶でぶっ飛ばせ! [脚本:花田十輝/絵コンテ:佐山聖子/演出:大庭秀昭/作画監督:小山知洋]

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第8話の画作りと「リアリティ」

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第8話 [脚本:吉田玲子/絵コンテ・演出:澤真平(シリーズ演出:藤田春香)/作画監督:岡村公平] ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会 言葉にならないから目で語る。まだ言葉を知…

再現と創作の境界を越えて:『恋は雨上がりのように』第7話

『恋は雨上がりのように』第7話、店長の詩的なセリフが何より素晴らしく、近藤役の平田広明さんと、「監督の依頼をいただいて、すぐに思い浮かんだのが平田さんだった」*1 という渡辺歩監督には、ただただ敬服するばかりです。*2 というところで、あのセリフ…

秘密の空をめぐって

前回の芸カ(芸カ14)で出した同人誌に、『秘密の空をめぐって』と題されたものを書きました。それがどうにも気恥ずかしい文面で、ネットに公開することは一生ないだろうと思っていたものなのですが、こだまさおり作詞/石濱翔作曲の『AIKATSU GENERATION』…

「内面」と「背景」:『恋は雨上がりのように』第3話、第4話

アニメ『恋は雨上がりのように』の魅力は、約言すれば、「現実の中にあって現実から浮く感じ」の一言に尽きるように思います。思えばこれは、1話の時から感じていた感覚でした。恐ろしいほど細やかな全身芝居と、ガーデン店内のパキッとしたレイアウト、あ…

「回想」と「繰り返し」(『宇宙よりも遠い場所』の構成美)

アニメでオリジナル作品をやる場合、監督、プロデューサー、脚本家あたりで企画を煮詰めて、ホン読み(脚本会議)でしっかりシリーズ構成を固めて… という作業を念入りにすると思うのですが、『宇宙よりも遠い場所』はその辺り、相当根を詰めて準備してきた…

『カードキャプターさくら クリアカード編』のOP・EDについて

作中では『さくらカード編』から『クリアカード編』まで1年と少ししか経っていませんが、現実世界では18年の時が流れました。その間に撮影はアナログからデジタルになり、画面サイズも16:9に変わり、スタッフ・キャストの皆さんも等しく歳を取りました。そ…

「青春」を創作する(『宇宙よりも遠い場所』1話がやっぱり素晴らしいという話)

『響け!ユーフォニアム』といい『ラブライブ』といい、最近の花田十輝さんはエモいものばかり書くなあと思っていた矢先、『宇宙よりも遠い場所』という青春そのもののようなアニメがはじまりました。

【メモ】『宝石の国』とCGについてのあれこれ

いろんなところで指摘されている通り、かなり巧妙に手描きが混じっていて、ちょっと変な言い方ですが、3Dの利点を活かすために惜しみなく2Dを使っている印象がある。『宝石の国』の新しさは、この2Dを3Dに寄せるアプローチ——ハイブリッド式の2Dと3Dの比率を…

話数単位で選ぶ、2017年TVアニメ10選

『リトルウィッチアカデミア』が未来の可能性を示し、『Fate/Apocrypha』が手描きアニメの不滅性を証明してみせ、『宝石の国』がピクサー等とは違う、2Dと3Dの入り混じった新しい表現を産み出した。そんな2017年は「日本のアニメーション100周年」にあたる年…

ねえ、信じた道を進もう:『アイカツスターズ!』86話「涙の数だけ」

それそのものに莫大なエネルギーが孕まれた作品は、時にその受け手の生き方に、予想もつかないような変化を引き起こすものです。『アイカツスターズ!』86話には、そういう類の「力強さ」が確かにありました。

『アイカツ!』のその先へ:『ドリフェス!R』8話と『アイカツ!』41話

※この文章は、『ドリフェス!R』8話を観て居ても立ってもいられなくなって勢いで書いたものです。論理の破綻しているところ、文章として意味が通らないところ、誤読しているところ、などがあるかもしれません。

『プリンセス・プリンシパル』論:日常と革命

少し奇を衒ったような言い方に聞こえるかもしれませんが、「革命」とは、例えば「みんなでスコーンを食べること」です。和製ピカレスクの常道よろしく、チーム白鳩の面々は可能な限り血を流させない道を選んできましたが、プリンセスのいう「隔てているもの…

『血界戦線 & BEYOND』EDの映像演出について

松本理恵さんの映像演出には、ジャンプカット・同ポジの多用、フレームのある構図、ロングショットの絶妙な間の取り方等々、いくつかの特徴がありますが、「映像と音の親和性が異常なまでに高い」というのも特徴の一つではないかと思います。

芸カ14のご案内

11月12日の「芸能人はカードが命!」第14回にて、『秘密の空をめぐって』という考察本のようなものを頒布します。A5版、70ページ、500円、スペースは【プ53】です。 よろしくお願いします。 11/12(日)の芸カ14で考察本のようなものを頒布します。A5版、70頁…

片渕須直監督のアニメーション ——『アリーテ』『マイマイ新子』『この世界の片隅に』

想像力をどう扱うか。まったく存在しないものを想像するのではなく、自分の目の前にいる人の心を推し量ったり思いやることだったり、自分の目の前の風景にしても「ここにはかつてこんな人たちがいて、こんな経過をたどって目の前にあるんだな」ということを…

目覚めてる夢に向かって:ソレイユと『Good morning my dream』(改訂版)

紙媒体向けに編集していたことと、40話「ガール・ミーツ・ガール」を観返していて思うところがあったことと、とにかくいろいろあって書き直しました。すいません。一応以前に書いた「3つの星と新しい輝きのメロディー」の続きになります。(2017.07.23) さて…

3つの星と新しい輝きのメロディー

トライスター編は、誤解を恐れずに断言すれば、異質です。『アイカツ!』全体を通してこれほどシリアスなエピソードは他に例がありません。木村監督は「コメディーはコメディーでも、重たいコメディーにはしたくないと思って、すみずみまで気を使いました」*…

『やがて君になる』の意味を考える

読み返していてふと思いついたことがあったので、ちょっと書いてみようと思います。『アイカツ!』以外のことについて書くつもりは全くなかったのですが、どうしてこうなるんでしょうね。 まず前提として、「やがて君になる、の「なる」は「成る」ではなく、…

『START DASH SENSATION』から大空あかりの物語を読む (改訂版)

※あまりに出典不明瞭な箇所が多いので、「目覚めてる夢に向かって」に続いてこちらも修正しました。(2017.07.25) 『アイカツ!』という作品の大きな特徴の一つとして、物語と楽曲の関連性の高さが挙げられます。「アイドルオーラとカレンダーガール」「目指…